21年度一般会計決算委員会報告
 10月4日、5日の両日に21年度の一般会計決算委員会が開催されました。7項目19点にわたって質疑しましたが、21年度決算内容と事業評価を通じ、今後の取り組みに繋がる質疑を心がけました。
5日の審査の終了時間は22時10分で昨年の決算委員会に続き22時超えで理事者、職員、そして委員会メンバーもそれぞれお疲れでした。審議日程の組み方も再考すべき時期が来ているかと考えます。

委員会質問における質疑の要旨

以下、私の質問(○)と市の答弁(●)の要旨です。
1.財務会計システムの導入について ○当初の全体事業費の債務負担1億8千万円だったのが、簡易版のシステムに変更して8千2百万円に経費圧縮した。これによって国の基準モデルに対応していない部分についての(契約事務、公有財産台帳、起債システムと財務4表)整備に、後年次に節減した以上の経費がかかる恐れは無いのか確認する。
●契約事務などについては既存のシステムのバージョンアップ等で対応している。財務4表については、23年度からの国が義務化する動きがあり、その動きを注視し対応していくが、他市では約2千万円の委託料となっており、懸念のようなことは無い。

○H20は予算編成システム、H21は執行システム、H22は決算システムとして3ヵ年で段階的に導入しているが、21年度までの費用対効果(業務量の軽減、時間外の抑制、経費の節減)については。
●各課に会計担当を置いているわけではないので人員削減には至っていない。しかし、確実に事務の効率化が進んでいる。当初の想定では財政部で1名減を想定しているが、システム整備完了後の状況を見極めたい。

○導入の目的の一つとして、市の事業コストや市民一人当たりの行政コストを公表して活用するとなっていたが、この検討状況と公表の時期は。
●事業コストについては財務4表に含まれているが、各施設ごとのコストとなるともう少し財務会計の状況が整備されてからとなる。
2.市職員福利厚生会への補助金 ○予算委員会の際に、公費助成が3,200万円、また職員一人当たり14,090円の公費負担額は他市に比べて高すぎるという指摘をした。21年度において苫小牧の公費負担率は49%となっており、全道34市の公費負担率で一番となっている。何故、この様な状況にあるのか。
●H9のピーク時と比べて見直しを続け補助金を半減させてきている。しかし、他市も財政難を背景にして縮減してきており追いつかない状況だ。当市は野球やホッケーなどの活動が盛んで支出が嵩んでいてるが、これらも含めて見直しを検討する。

○当市は、職員の会費分と公費負担分の1対1の原則があると聞いた。この根拠は何か、これを根本から見直すべき。
●地方公務員法42条で事業者の責務として設定していたと考えられる。一概に公費だけを減らすということにはならないが、市民理解が得られるように事業の精査などをして見直していきたい。
3.社会福祉協議会交付金について ○社会福祉協議会における訪問介護事業を廃止すべきとの立場で議論してきたが、社協が事業を継続する理由として、ケアマネ事業、訪問介護、移動入浴の3事業収支が合うようにするために一体的に継続する必要があると説明されている。その理由の1つとして訪問入浴の採算が取りづらいことを答弁されている。では、移動入浴事業の21年度の収支はどの様になっているのか。私の調査では社協は民間の入浴車の稼働の6割しか動いていないのではないか。
●21年度は570万円の赤字となっているが。民間と社協の違いがどこにあるのか、利用者に不便をかけずに稼働率が上がるのか話をさせていただきたい。

○本年、市内の企業から創立記念として500万円もの訪問入浴車が寄贈されたが、社協の営利事業に使われていては寄贈者の意図に反するのではないか。
●寄贈者の意思が尊重されるべきではないかと思っており、社協は1社会福祉法人として受けられる恩恵がある。

○会員間の助け合いである子育てサポート事業は、社協の事業とNPO法人で行っている事業と2つの窓口があり、利用者さんから紛らわしく不便なので窓口を1本化してほしいという意見を聞いた。市としてどの様な認識をもたれているのか。窓口を一元化すべきではないか。
●利用者からしてみれば一本化が良いとは思うが、団体が違うので関係者の意見も聞きながら今後検討してみたい。

○生活困窮者の一時的な援護の為の貸付制度として生活応急資金制度があるが、21年度の運用状況は。生活保護受給開始直前に貸付を受けるケースが多いと思うが、その割合はと返済率は。また、制度を堅持していくために欠損金補填のルール化が必要ではないか。
●21年度は293件570万円を貸し付けている。このうち生活保護前受給前のは110件で全体の4割である。その返済率は98%となっている。今後の貸付欠損補填金については毎年の状況をみながら適切に対応していく。
4.静和荘民間委譲について ○現施設の運営期間において、月平均入居者が61名に満たない場合は1.000万円ほ上限に、下回る入居者1名について年間100万円を助成するということで、21年度と22年度が運営されるわけですが、21年度分の補填が6月議会で22年度の補正予算として931万円が補正された。先の予算委員会の際になるべく、61名を下回らないように、大切な市費を補填として支出しないように求めたが、この間の対策はどのようにとられたのか。
●市費を投ずるのを抑制するために、相談があった場合に本人、家族、民生委員に勧めていたが建物の老朽化と個室になっていないことから残念ながら入居に結びつかないケースが多かった。

○既存の施設で民間委譲するにあたって利用者さんの不安解消の取り組みをどの様にしていくのかお尋ねた。この取り組み内容と予定通りスムーズな委譲がなされたのか。
●入居者と家族に対して民間委譲の経緯と経費に変わりないことを説明した。苦情も無いことからスムーズな委譲がされたと思っている。
5.ecoライフ大作戦について ○予算委員会の中で、ごみ減量の取り組みに際して、市民にコスト意識を持っていただく取り組みを求めたが、啓発事業の中で何らかの分かりやすいものを出して行きたいと答えられていたが、その取り組みは。
●廃プラ回収の地域説明会等で、ごみ処理コストについて説明し発信してきた。しかし、ごみ減量がごみ処理コストの削減に繋がることは間違いないが、短期的に結果が得られるものではないことも理解いただきたい。

○市民が取り組んだecoライフ大作戦であるが、35事業の取り組みによって達成しようとしていた1人1日1.5kgのCO2削減は達成率30%の444g、また1人1日10gのごみ排出量の削減は達成率60%の6gとなり、双方とも目標が達成できなかった。この原因はどの様に受け止めていられるのか。
●CO2削減はモニターにお願いして、電気量や水道代の前年比を調査した。目標には及ばなかったが前年の排出量は下回っており、小さな取り組みでも確実に結果を出せることをモニターが示していただいた。1人1日10g削減が出来なかったことは残念である。しかし、家庭系ごみはH19に850t、H20に1,600t、H21に330tの3年間の取り組みで1人1日45g削減してきている。継続が力となる。

○CO2削減効果について、モニターによる取り組みは削減目標の30%の到達だった。全市的な取り組みの削減結果についての公表は何時されるのか。
●都道府県別のエネルギー消費統計の公表が2年遅れで国が発表している。21年の取組みについては、来年夏に公表できると考えている。

○35事業のうち私が注目していた事業として「古着、古布の回収・リサイクル」があった。目標3トンの回収目標を立て101.5万円の予算計上していたが、回収量は2.5tに留まり、予算執行率も僅か15%と留まっている。この経緯と事業評価についてお聞きする。
●当初予定していた固形燃料化(RPF)から工業ウェス化へと制度変更した。このため周知時間を要したため目標回収率が下回った。予算執行率減もこの変更に伴い無料で処理できることになったのが理由。

○資源リサイクル推進事業で資源回収団体奨励金で800万円の予算計上をしていたが、190団体、620万円の交付額に留まった。この結果はどのように受け止めているのか。
●登録団体は前年度比で20団体増えたが、回収率は微増に留まったことによる。本事業の取り組みは重要だと考えており今後も登録団体増に取り組んでいきたい。
6.市発注工事について ○21年度施政方針で景気・雇用対策に臨む姿勢として、「地元企業及び地場産品の優先活用に配慮し、早期発注や分離発注に努める」と明記されている。21年度の実績と新たな取り組みがあったのかお聞きします。
●早期発注としてゼロ市債、ゼロ国債総額4億8千万円を発注した。地元発注率は92.5%で前年比1.1ポイント増、分離発注は小学校屋根の葺き替え工事を3分割、サンガーデン塗装工事を5分割にして取り組んでおり、今後も拡大を図っていきたい。

○これまで求めている一般競争入札拡大について、21年度に3.000万円以上から2.000万円以上に拡大されたが、指名競争入札と一般競争入札の状況はどの様になっているのか。また、指名と一般の平均落札率はどの様になっているのか。また、更なる拡大の考え方は持っていないのか。
●一般競争入札の割合は、H19は7.5%で30件、H20は18.5%で69件、H21は28.4%で118件と拡大してきている。22年度は1,000万円以上まで拡大しているが、更なる拡大については事務量の増大が課題としてあり、落札率の推移も見ながら検討していきたい。

○長年にわたり同一事業者が受注している市道補修の約4,000万円の業務について、分離発注をするべきと予算委員会で求めている。当時の都市建設部長から「可能性を含めて今後検討する」という答弁があったが、その結果についてお聞きする。
●24時間体制で維持作業車輌1台1班4名体制で業務にあたっている。連絡指示の1本化の確保、貸与車輌などの初期投資がかかることから1業務が望ましいとの判断をしている。
7.住宅耐震・リフォーム支援事業 ○21年度新規の事業だったが、経済効果を含め当初予定していた事業効果は得られたのか。特に市内の工務店が厳しい状況下に置かれている中、この事業に期待する声もあったが業界側からの事業評価の声はどう受けておられるのか。融資枠の拡大を考えるべきではないか。
●97人が本融資を活用し約2億円の融資実行金額となっている。経済波及効果は約4億円である。融資枠の拡大はリフォーム需要の推移、財政との協議もしながら検討していきたい。