第16回定例議会報告
 第16回定例市議会が6月3日から11日まで開催されました。今回の一般質問には19名が通告し、私は開会2日目に7番手として登壇しました。
 また、今回の議案として提出された沼ノ端スポーツセンター指定管理の選定に関し大きくは3点の疑問があり質疑いたしました。まず、@選定事業者の実績評価に誤りがあること A2億5千万円を超える指定管理を受ける法人役員に市職員が名を連ねていること B選考過程における採点の不明確さ であります。これらを指摘し本提出案件を除く補正予算の修正案を提出しましたが、賛成少数で原案が可決されました。
 私は、「指定管理者制度」を民間活力の導入に大切なツールとして受け止めています。それだけに恣意的に事業者を選定できてしまう現在の運用を問題視しました。我々議会はただ単に追認機関ではなく、しっかりとチェック機能を果たさねばなりません。
 また、「特殊勤務手当の見直し」の一般質問に際し、A3版の資料を議場に配布させていただきました。岩倉市長はこの4年間市政運営の総括で行革について成果があったと説明されておりますが、この特殊勤務手当てに限っては問題意識が薄く、全く勉強もしてこなかったと指摘した上で、調査の中で一番進んでいた帯広市の水準までに見直すことを求めました。

一般質問における質疑の要旨

以下、私の質問(○)と市の答弁(●)の要旨です。
1.苫小牧市中小企業等振興条例について ○地域の経済や雇用を支える中小企業の位置づけ、役割について市はどの様な認識を持っているのか。
●市内には8,000を超える事業所があるが、従業員数からみた中小企業の占める割合は99%である。中小企業の振興は地域経済の活性化、引いては市民生活の向上に繋がるものと考えている。まさに本市経済の中核的役割を果たしていると認識している。


○昭和49年に施行している現在の「苫小牧市中小企業等振興条例」は、助成制度と融資の2本立てで構成されているが36年経過している本条例と、現状の中小企業施策はマッチングしていないのではないか。
●現行条例では、助成制度の実績も少なく特に工場関係についてはH5年以降は実績はない。制定当時の時代背景と現在の産業構造の変化を考えると、そぐわなくなってきている部分もあり見直しの必要性を感じている。


○社会的環境変化などを踏まえ、条例を大幅に改正する自治体が相次いでいる。また、地元の中小企業団体にも条例制定に向けた動きがあるが、市はどの様に受け止めているのか。
●道内でも8つの自治体が中小企業振興基本条例を制定しており、当市においても関係機関から制定の要望をいただいている。市内事業所の大部分を占める本市産業の中核をなしている中小企業を支援する為の条例の必要性は充分に認識している。


○大幅な条例改正や新たに条例制定する場合は、素案づくりの段階から地元関係団体と連携を図ることが必要ではないか。
●中小企業を支援するための条例の必要性は充分認識している。(質問とかみ合っていない答弁でした)
2.社会福祉協議会の居託介護事業について ○この間、社協の居宅介護事業は民業を圧迫しており、市はそれに加担していると指摘し続けているが、答弁は避け続けている。この指摘に対する市の認識を明確にお示しください。
●社協が居宅介護事業の実施に至るこれまでの経緯を踏まえながらも、他の事業者との公平性の観点から市からの公費助成(22年度1,600万円)をH25年度を最後に整理するよう進めている。道内10市のうち7市の社協が本事業を実施しており、現場での声を直接聞くことによって利用者本位の立場からニーズに応じた地域福祉の施策に反映でき意義あるものとなっている。また、利用者の立場からは、より多くの選択肢があり、より良いサービスの提供に繋がっている。


○30を超える民間事業者が市内において居宅介護事業を行っている中で、税金も家賃も支払わず未だに市の補助金を受けてやっている社協の居宅介護事業の継続する意義について、先の質疑で市は @「民間では出来づらいことをやっている」 A「収支が合わない事業も含めトータルで収支を合わせている」 B「公平性の観点」 の3点の理由を上げているが、具体的にどのようなことか。
●@民間では参入が難しい事業として、処遇困難ケース、報酬単価の低い生活支援などが上げられる。 A現在、社協の居宅介護事業としてはケアマネ事業、訪問介護事業、移動入浴事業の3事業を行っているが特に移動入浴サービスが採算が取りづらいと聞いている。B介護の認定調査のように中立公平性を求められる事業として市からの委任を受けて実施している事業がある。
また、居宅介護事業を継続するかどうかは、独立採算でやっている社協の判断である。


○この3点の理由について、ストレートに民間事業者さんにお伝えしたらお怒りになると思う。社協の居宅介護事業だけが特別なことをやっている理由にはならない。社協は行政のパートナーとうたっており、だから専務理事も事務局長も市OBを出している特別な関係である。社協は独立採算であると都合良く逃げるべきではない。
●社協として介護保険事業の検討委員会を設置し、公益事業としての検証を行っていくと聞いている。その検討の推移を見守ってまいりたい。
3.グループホーム公募選定基準について ○21年のグループホーム2箇所の公募に11の法人が応募されたが、うち9社が地元事業所でありながら、選定された1社は市外事業者であった。昨年9月議会で地域要件(地元優先)を設けるべきと指摘したところ「地元でなければ出来ないことがある」と答弁している。その後に調べたところ、そのような箇所は見当たらず詭弁だ。改めて地元要件を付けることを求める。
●22年度末に1箇所の開設に向け、9月初旬公募説明会、9月末事業所決定に向けて準備していく。公募に係る審査の中には、地域住民や地域資源との連携を求めている。また、公募要件には町内会、民生委員、老人クラブが運営推進会議の構成員になることを求めている。こうしたことから、少なからず地元事業者に有利に働いていると思うが、ノウハウを持った事業所が広く応募していただきたいと思っている。


○これらの要件は、書類上の作文の問題であり、決して地域の事業者に有利にはなっていないこと、そして岩倉市長が何時も言っておられる地場産業の育成との考えと齟齬があることを指摘しておく。

4.特殊勤務手当てについて
○平成18年に会計検査院から指摘を受けた「給与との二重手当て」「国家公務員に無い手当て」の見直しを、過去5回の一般質問や予算・決算委員会で見直しを求めさせていただき改善してきた。この効果額についてお示しください。
●「二重手当て」と指摘された19種類のすべての手当てを廃止、また「国家公務員に無い手当て」の消防や病院事務職員に支給していた手当てなどを廃止したほか、減額などをおこないH20年度の効果額は1,450万円の減額となっている。


○水道会計において22年度に新設した特殊勤務手当てもあると聞いたが、手当ての見直しが進められている最中にどうしてこの様な事が起こるのか、その経緯について説明を求める。
●水道部としても会計検査院の指摘を受けて諸手当の廃止や減額をおこなったが、H21年に国で認められている手当てとして6項目の新規手当ての要求があった。その際に国と同等であるか著しく危険、不快、不健康、困難であるかという要件に照らして危険・有害という要素が共通しているとこから、危険作業手当に包括して新設したものであ。


○関係者の協力をいただき、当市の特殊勤務手当ての状況と都市との比較表を示させていただいた。この資料は苫小牧市の特殊勤務手当ての現況と道内の主だった7市に問い合わせし回答をいただいたものを一覧にした
ものである。20年度決算にベースで当市には49項目の特殊勤務手当てがあり、このうち市立病院の特殊勤務手当て14項目を除く35項目について調査しました。
苫小牧市と同様の35項目の特殊勤務手当てがあるのは、帯広市はゼロ、北見市は2項目、千歳市は5項目、岩見沢市は6項目、江別市は9項目、室蘭市は12項目、旭川市は13項目となっており、苫小牧市の特殊勤務手当てが突出して異常であることが一目瞭然だが、どう受け止めているか。
●他市の状況については、改めて精査させていただくが、改善が必要だということは議員が指摘の通りだと思っている。今後も時代にそぐわないもの、必要性の薄れた手当てについては他市の状況も参考にさせていただきながら検討し組合と協議していく。


○岩倉市長はこの4年間の総括で行革について一定の成果があったと説明されておりますが、この特殊勤務手当てに限っては問題意識が薄く、全く勉強もしてこなかったと指摘する。その上で、帯広市水準まで見直すことを求める。
●H18年及びH20年に30区分の特殊勤務手当てについて廃止、減額をしてきた。その際、限られた時間の中で、具体的な成果を出すために組合との妥協点を模索しながら交渉した。しかし、まだ見直すべき項目は残っており、今後も組合と精力的に交渉を進め市民理解が得られる水準まで努力しなければならないと考えている。
具体的には、本年9月に提出が予定されている次期の行政改革推進計画の中で、次期の市長がしっかり取り組むべき問題であると考えている。
5.学校公務補の休日出勤手当てについて ○学校公務補に休日の学校行事の際に、振り替え休日を使わず休日出勤手当てが支給されている。私が求めたことによって条例改正がされ環境が整ったのに未だに運用されていないのは何故か。何時から運用するのか。
●現在、改正した条例の運用について組合と協議しており、時期については協議が整い次第実施していく。
6.病時預かりについて ○厚生労働省の事業で21年、22年の時限事業として「病児・緊急預かり対応基盤整備事業」を行なわれているが、本市における現況とニーズについてお聞きする。
●NPO法人が、本年5月に事務所を開設して8月から本事業を実施すると聞いている。本市としては病児・病後児保育は実施していないが、苫小牧子育てサポートセンターで軽微な病児は預かっている。「とまこまい子ども未来計画」の策定時に行ったアンケートでも、就学前の保護者が利用したいサービスとして高い割合を示しており、必要性は認識している。
今後の関係機関の推移を見極めながら、どの様な方策が最も有効で可能性が高いのか、経費も含めて諸課題の検証を整理し検討していく。