第4回定例議会報告
第4回定例議会が12月1日から9日まで開催されました。
今定例会での一般質問は、開会日に2番手で質問に立ち6項目22点について質疑をいたしました。
所属する厚生常任委員会では、委員会に付託された「家庭ごみ有料化の条例改正」について有料化に伴う収支と使途を明らかにして市民理解を得るべきとの立場で質疑しました。また、総合開発特別委員会では、新千歳空港の民営化の影響と今後の取り組みについて質しました。
提出議案では、4年前から求めていた民間委託の導入について、来年度から実現することになり関連議案が提出され地元発注や訂正価格での委託を求めました。効果額は3年間で2,700万円と試算されています。

一般質問における質疑の要旨

以下、私の質問(○)と市の答弁(●)の要旨です。
1.地方分権の対応について 質問の趣旨
本年8月に会派の同僚議員とともに、東京で開催された勉強会に参加しました。その際に、地方分権改革の推進委員をながく務め、地方分権のけん引役として知られている西尾勝氏の講義を受けました。その際の講話で、本年成立した一括法を生かし切って、地域の実情に合わせた施策を自治体自らの判断で進めることが肝要だと話されていました。この際に勉強したことをベースに質疑させていただきました。

○国が法令で地方自治体の仕事を縛る「義務付け」の緩和や、都道府県から市町村への権限移譲に向けて、本年5月には第1次一括法、また本年8月には第2次一括法で関連法案が改正されているが、市はどう受け止めているか。
●地域主権を進めていくという観点から、この度の国の動きは、非常に評価できるもので、本市の市民自治のまちづくりを進める考えと方向性を同じくするものである。
○これらの一括法を含めた分権改革によって当市の行政運営に変化はあるのか、また市民生活や地域に対して為になっていること、メリットはあるのか。
●これまでの北海道からの権限委譲で、パスポート窓口の常設化などに取り組んできたが、市民に見える変化を伴うものは少ない。しかし、権限委譲を受けることで事務の簡略化や行政運営の効率性が図られてきている。
○今回の一括法に関する検討は、現場任せとなっている。ただ単に北海道がやっていた仕事を譲り受けるだけなら仕事量が増えるだけである。これまでの分権改革の対応を検証した上で、この先の取り組みに対する市長の考えを庁内に発信すると共に組織の体制強化を図るべき。
●地方分権の流れは必然である。時代のトレンドを意識して組織改革にも取り組んできている。これからも地方分権に対応するために大きなファクターである自治体法務の充実についても取り組んでいきたい。

2.空港行政について
質問の趣旨
新千歳空港24時間化に向けての深夜早朝便を拡大が昨年、北海道から5年間先延ばしすることが表明されました。一方で、この1年で格安航空会社(LCC)が、急速に台頭してきており、この追い風を逃さず就航に繋げる立場で質疑しました。また、国が2014年から5年間かけて国管理空港を民営化にするとされており、これによる新千歳空港と苫小牧施政への影響と対策。米軍戦闘機訓練の年度内訓練の有無と行われない場合の補助金、交付金の影響について。更には、空港ビルの新築やリニューアルに伴う苫小牧市民の雇用とテナント拡大がどの様に図られたのか。などを質疑しました。

○LLCの追い風を逃さず就航につなげていく対策をどの様に考えているのか。北海道はH25年の提案を考えているが、取り組みの促進を促すべき。
●国の戦略としてオープンスカイを目指しており、様々な角度からエア調査をしている。深夜早朝便の離発着枠拡大と、同じタイミングで行われる騒音対策の環境基準変更をどの様に一致させるか、難しい問題がある。
○空港民営化により、市の抱える課題はどの様に考えているのか。また、現在の権益を守るために千歳市に対応を任せるのではなく、当市としての戦略を練るべきだ。
●空港民営化は、民間の知恵を空港行政に取り入れるとの国の考えである。この過程で自治体関係者からも意見を聞くとされており、この中で深夜早朝便の拡大についても検討がされていく。千歳市とは情報共有と連携をしっかり保ち、自治体の意向を聞き入れてもらうように要請していく。
○米軍戦闘機訓練の年度内訓練は予想されるのか。また、再編交付金と補助金の減額、また来年度の市政運営に影響は出ないのか。
●今のところ訓練開催に関する情報はないが、年度内にも訓練があるものと考え緊張感をもって対応する。交付金2億2千万円には影響はないが、特定防衛施設周辺整備調整交付金には減額の(3千万前後)影響があるやもしれない。
○市長は毎年、空港ビル鰍ノ対して苫小牧市民の雇用とテナントの拡大を要望しているが、空港ビルが拡大されたこの2年で成果は出ているのか。また、市が深く関与している観光協会の空港ビル売店の従業員3名中2名が恵庭市在住なのは、要望活動と矛盾するのではないか。
●テナントは3店舗から4店舗に増えたが、苫小牧市民の雇用数は24年秋以降でしか把握できない。観光協会には市民を採用に努力していただくよう伝えていく。また、苫小牧の情報発信のスキルが問われるという観点から私(市長)からも直接申し入れしたい。
3.介護保険制度について 質問の趣旨
本年度が最終年度である第4期介護計画(21年〜23年)の財政収支見通し並びに事業評を質すとともに、現在策定中の第5期介護保険計画(24年〜26年)の策定方針と策定状況について質問いたしました。

○第4期計画の財政収支見込みとその分析、合わせて介護給付費準備基金残高状況についてもお聞かせください。
●計画に比べると給付費は7億円増と予想している。この要因は、計画以上に介護認定者が増えたことと介護と3〜5への重度化が進んだことによる。従って、2億3千万円あった基金も本年度全額取り崩すことになる。
○第4期計画の大きな柱となっていた包括支援センターの拡大(3か所→7か所)の目的であった、元気なお年寄りの自立性維持、向上は達成されているのか。その事業評価は。
●包括支援センターでの介護の相談件数は創設時と比べ22年度は22,197件となり3倍になっている。また、介護予防事業の対象者の把握から、一次予防、二次予防と施策を体系づけながら整備・充実できた。
○包括支援センターの系列事業所への囲い込み問題に関して、業務の効率性と中立性は保たれているのか。
●市が設置している地域包括支援センター運営協議会で、サービスの偏りがないか評価している。従って公正・中立性は保たれている。
○第5期新計画の策定スケジュールは。
●12月中旬に介護保険事業等運営委員会を開催し、新計画の素案を協議する。この後、パブリックコメントを1月下旬までに終えてから、運営委員会で再協議、2月議会に議案上程となる。
○大きな柱として予定している「24時間対応の訪問サービス」の検討状況と基盤整備の考えは。
●これらの新サービスについては現在、厚生労働省で審議中である。今後も国の動向を見定めながら基盤整備の検討を進めていく。
○新計画では、介護保険料の改定も予定されている。介護者の自然増の他に、介護職員処遇改善交付金の廃止により保険料に跳ね返ることが予想される。保険料抑制策の考えは。
●第5期計画では、要介護者の自然増や処遇改善交付金廃止などにより保険料(現在は3,941円)の負担増は避けられない。保険料抑制策は、厚労省の社会保障審議会で審議中であるので、その動向を見定める。
○特養の待機者解消のネックとなっていた施設整備の上限を定める国の参酌標準が、今般の地方分権改革で撤廃された。これに対する考えは。
●現在の待機者は370名。今回、参酌標準が廃止されたとはいえ、給付費や保険料などに跳ね返ってくる。今後において総合的に勘案の上、待機者対策を検討していく。
4.特別支援学級について 質問の趣旨
本市における特別支援学級は知的障害で23小中学校、情緒障害で25小中学校に設置しています。他にも肢体不自由、病虚弱、通級指導もあり在籍児童生徒数は442名となっています。保護者から、この特別支援教育のレベルアップを図る必要性についての要望があり、私なりの調査させていただき質疑をしました。

○特別支援学級を担任する先生は、様々な障害に対応した専門的な知識やスキルが求められるが、担任している先生の特別学校免許保有者の人数と比率についてお聞きする。
●現在、特別支援学級の担任は小中学校合わせて115名おり、うち免許保有者は45名。比率としては39%である。
○免許を持たずに指導しているケースが多いが、この現状の市教委の認識と今後の対応をお聞きする。
●小中学校の免許があれば当面の間は指導できることにはなっているが、指摘の通り、より専門的な知識や指導力を有することが必要。関連の研修会の受講や免許取得の指導をしていく。また、人事異動にも配慮して免許保有率を上げていく。
○特別支援学級の窓口として教育センターに「子ども支援室 あかり」を設置している。ここに校長先生OBを4名配置し教育相談を受けている。保護者からここにおいても障害児童生徒に関する専門性が低いとの声があるが市の認識は。
●4名のうち1名が免許保有者であるが、他の3名についても特別支援学級の設置校で管理職や教諭として勤務経験がある。特別支援教育に関しては人材が豊富とは言えない中、経験を加味しながら相談員の確保に努めている。
○乳幼児から成人期までの地域における一貫した支援が必要であるが、義務教育課程の取り組み状況は出来ているのか。
●市教委では療育機関や関係部局との連携協力を図るために、苫小牧特別支援教育連携会議を設置している。協議会では小中学校における「個別の教育支援計画」を作成・活用して一貫した相談支援の確立を目指し取り組んでいる。
5.災害廃棄物の受け入れについて 質問の趣旨
被災地の瓦礫の受け入れについて、メールなどで全国各地から多くのご意見をたまわりました。本年の6月議会でも取り上げさせていただきましたが、安全性をしっかり担保しながら、被災地の復興に寄与すべきという立場で質疑いたしました。

○前回質疑した6月から半年が経ったが、この間の動向と検討状況についてお聞きする。
●環境省より北海道を通じ10月28日付で広域処理に関する調査があり、安全性を見極めながら慎重に受け入れを検討したいと回答した。安全性が絶対条件であり、多くの不安の声に応えるためにも、国・北海道の十分な説明を求めている。北海道は、既に受け入れをしている東京都に職員を派遣して検証作業を行うとしており、これらの結果も注視したい。
○環境省が先般示した放射性セシウム濃度1キロ当たり100ベクレルという安全基準をどう捉えているか。
●この基準は、一般廃棄物として取り扱えるクリアランスレベルとして示しているもの。しかし、この基準だけでは納得がいくものではない。
○放射能物質として既に公表されているセシウム、ヨウ素の他にストロンチウム、プルトニウムなども付着している可能性がある。これらに対する市の考えは。
●国のガイドライが示されていない中では応えられない。正式な受け入れ要請や具体的説明はない。
○がれきの焼却灰については、念には念を入れて通常の灰とは別に、密閉式の処分を求めるべきだ。
●国は1000ベクレル以下の埋め立て処分は問題ないとしている。しかし、具体的な要請がない中ではどうこう言えるものではない。
○放射能の他に有害な重金属が含まれる可能性があるのではないか。安全の担保はどう取るのか。
●有害物質は、各被災地で分別するとなっていることから、広域処理の対象から外れているものと考えている。
○他にも住民対応、運搬手段、仮置き場、処分場、働く人の健康問題など各課題の考え方は。今後の検討はどう進んでいくのか。
●何ら説明がない中では答えられない。今後正確な情報を収集していく。
○道内に不燃物の処分に手を挙げている自治体がある。苫小牧港を利用したり通過することも考えられるが、これらの同意に対する市の考えは。
●北海道が窓口となって検討すると思われる。何ら説明がない中では答えられない。
○民間の港湾荷役において放射能チェックなど水際作戦はどう考えているのか。
●港湾事業者と労働者の間で、安全基準のガイドラインを取り決め、実行されていると聞いている。
6.子育てサポート事業について 質問の趣旨
子供の育児を会員間で行っているファミリーサポート事業でありますが、同様の事業が3事業所で行われていることから紛らわしい、不便だという市民の声があり、過去に幾度となく取り上げて1本化を求めてまいりました。

○6月議会で、子育て支援のファミサポ事業の1本化を求め、その際には社会福祉協議会でやっている本事業を実績のある市内NPO法人に1本化すべきと求めましたが、その後の検討状況は。
●来年度からの1本化に向けて調整中である。
○今年度を最終年度とする国の基盤整備受託事業として行われている「病児・病後児緊急預かり事業」は、ファミサポ事業とともに本市でも本格的に取り組むべきだ。また、その際には本事業と医療との連携も取り入れる必要があると思うが市の認識は。
●新年度の予算化に向けて作業中である。医療との連携については事前に医師会と話をしていきたい。